薬を飲む男性

性器ヘルペスは、肛門や性器、その周辺にヘルペスの病変を発症する病気です。病原体である単純ヘルペスウイルスは、体内に棲み着いていることが多く、通常は悪さをすることはありません。ですが、風邪を引くなど体の抵抗力や免疫力が落ちたりすると、数を増やして皮膚の表面上に炎症などを引き起こします。

性器ヘルペスは、自分の体内にいたウイルスが原因で発症する場合もありますし、患部を触った手で性器に触った場合も発症する可能性が出てきます。性行為など感染しているパートナーと接触することで、皮膚や粘膜からウイルスは侵入します。性交以外の感染経路として、感染者のタオルや食器、トイレの便座や浴槽などが考えられます。体内に侵入したウイルスは、その後4~10日の潜伏期間を経て発症します。

性器ヘルペスに感染すると、赤い発疹が性器や肛門、性器の周りに現れます。その後発疹は水ぶくれ(水疱)になり、破れると患部はびらん状態または潰瘍ができます。水ぶくれが乾燥するとやがてかさぶたになります。こうして症状はおさまっていきます。

赤い発疹が現れる前、皮膚がひりひりしたり、違和感を感じることがあります。これは性器ヘルペスの初期症状と呼べるもので、患部に熱を持ったり、痒みや痛みが出るようになります。初期症状が出るかどうかは個人差があり、中にはまったく自覚症状がないという人もいます。

性器ヘルペスは、初感染のほうが再発よりも症状が重くなる傾向があります。水疱とともに強いかゆみを伴うことが特徴で、足の付根やリンパが腫れるといった症状も、初感染の特徴です。水疱が破れて潰瘍ができた場合、患部に強くほてりを感じ、排尿が困難になる女性もいます。患部が潰瘍やびらん状態の時が一番感染しやすいため、特に注意が必要です。症状は2~3週間ほどでおさまります。

性器ヘルペスは再感染・再発しやすい病気で、年に何度も繰り返すという人も珍しくありません。ウイルスを根治する治療薬や治療法は確立されておらず、症状がおさまってもウイルスは体内の神経節などに棲み続けることが理由としてあげられます。再発の場合、初感染よりも症状が軽い場合が多く、皮膚が赤くなるなどの初期症状も感じやすいと言われています。ただし、症状が軽すぎて感染していることに気づかない場合もあるため、注意が必要です。

性器ヘルペスは自然治癒も期待できますが、症状によっては日常生活に困難をきたすこともありますし、再発を繰り返すと精神的なダメージも懸念されます。疑いが出たら早めに専門医の診察を受けることが無難です。